羽幌町に戻り、久しぶりの休日…

4月 11, 2022



「なみえちゃん…聞いて貰いたいことがあるんだ」
「真剣な顔をしちゃって…なんですか?」
「実は俺…初めて会った時に…一目惚れしちゃったんだ…なみえちゃんに…」
「えっ…そ・そんな事を急に言われても、困っちゃいますぅ~」

「本気で俺と付き合ってくれないか?」
「えっ…でも なみえちゃん ずっと思いを寄せている大好きな人がいるんです! だから…浮浪雲さんと付き合う事は…」
「そんな なみえちゃんの事に振り向いてくれない奴なんかのことを忘れて 俺の事を見てくれないか?」
「・・・本当にごめんなさい…浮浪雲さんとお付き合いする事は出来ないです…浮浪雲さんとは日本縦断をするStoryの為だけの関係なんです。それ以上でもそれ以下でも無いです」
「どうしてもダメって事なんだ? こんな状況でも…今まで通りに旅を続けられるの?」
「浮浪雲さんがそう言う気持ちでいるのならば…浮浪雲さんとの旅はここで終わりにして、これからは他の旅担当者に変更するね 今までありがとうございました」

「エッ?!・・・ちょ・ちょっと待ってくれないか! 昨日は責任を取って結婚してくれって言っていたじゃん! 確かに好きな人がいるって言う事も聞いたけど…」
「責任を取ってって言ったのは冗談ですよ! 話の流れでその回答が一番良いかなって思ったからです。 でも…大好きな人がいるのは本当だから…本当にごめんなさい」
「それじゃ…本当にこの旅も俺は続ける事が出来ないの? 二人で頑張って来たのに…」
「だって…なみえちゃんの事を好きだって人と旅をしていたら危ないもん…襲われたら困るし…それにもう次の旅担当者は決まっているので、はっきり言って浮浪雲さんはクビです! さようなら…」
「い・いや…そんな簡単にクビって…そんなあっさりと…それにもう次も決まっているって…俺はこれからどうすればいいの?」
「もう直ぐ次の人の準備が終わって到着すると思うので…ん~どっか適当な所に飛ばしておきますね ばいばぁ~ぃ!」

「え~~~っ! なみえちゃん何処かに飛ばすって…何処に飛ばす気なの?(ピュ~ン…)」



そんな事でクビになった浮浪雲は…問答無用で…何処か見知らぬ土地に飛ばされてしまいました…(別のStoryが始まるのか? それともこのままお役御免なのか?)




see you again! (@^^)/~~~















「イヤダァーーーーー!(バッ!)」
「浮浪雲さん急にどうしたの?」

「はっ!(キョロキョロ…) ん? 夢・夢なのか?…良かったぁ~…」
「なんか凄く汗びっしょりだけど…どんな怖い夢を見たの?」
「い・いや…ん~なんか人生最大に怖いって言うか…辛い夢かな?」
「どんな辛い夢だったの?」
「え・えっと…ん~い・いや…大した夢じゃないよ…」
「なみえちゃんには言えない夢なんだ?(イラッ!)」
「いや…言えないって言うか…ん~夢だし隠す事もないよね…実は昨日好きな子がいるって話したでしょ? その子に【告白】したんだけど見事に大失恋したって夢だよ…ハハハッ(゚Д゚;)」
「えっ…夢の中に出てくるほどに大好きな子なんだね…(ショック…) その子ってどんな子なの?」
「ん~今までの俺の人生の中で一番大好きな子だよ…絶対にその子と付き合いたいと思って告白してみたけど…その子には好きな人がいるからってフラれちゃった」
「その子って…なみえちゃんが知っている子なの?」
「えっ? えっと…ん~なみえちゃんは 知・知らない子だよ!」
「慌てている…それじゃやっぱり なみえちゃんの知っている子なんでしょ?」
「い・い・嫌…マ・マジで なみえちゃんの知らない子だって…」
「もしかして…浮浪雲さんの好きな子って すみかちゃん なの?」
「えっ? 違うけど… なんでいきなり すみかちゃんの名前が出てくるの?」
「だって…浮浪雲さんと すみかちゃんは相思相愛なんだもん」
「いやぁ~相思相愛って事は絶対に無いでしょ~だって一日一緒に居ただけだよ?」
「でも…一日だって本当に好きになっちゃう事だってあるもん (なみえちゃんは一日で浮浪雲さんの事を好きになっちゃったもん)」
「まぁそんな事もあるかもしれないけど…俺が好きな子は すみかちゃんじゃないよ」
「でも すみかちゃんは浮浪雲さんの事を好きなんだよ!」
「えっ? それって…すみかちゃんに聞いたの?」
「そんなの聞かなくたって分かるんもん」
「例え そうだとしても、それはきっと気の迷いだって…多分」
「気の迷いじゃない感じだったもん…すみかちゃんは絶対に浮浪雲さんの事が好きなんだよ!」
「すみかちゃんの気持ちまでは、俺には分からないけど…もしそうだったとしても 俺が好きなのは すみかちゃんじゃないから、相思相愛って事にはならないよ」
「本当なの? 嘘じゃないの?」
「本当だよ…ん? ところで…なんで なみえちゃんは なんでそんなに怒っているの?」
「(ハッ…ヤバイ) え・えっ…ん~えっと…すみかちゃんは なみえちゃんの大切なお姉ちゃんだから…ダヨ」
「ん?・・・あぁ~そうか…大切なお姉ちゃんが 俺みたいな【適当男】に狙われたら困っちゃうよね!」
「浮浪雲さんは【適当男】なんかじゃないもん! 凄く優しくて素敵な男の人だもん!(怒)」
「えっ…『優しい?』『素敵な男の人?』 ん~なんか…ありがとう…嬉しいけど、なんでそんなに怒っているの?」
「あっ…べ・別に怒ってなんかないよ…そ・そう 自分の事を【適当男】とか言うのは良くないよって事だよ 別に浮浪雲さんの事を好きとか、全然思っている訳じゃないもん…(いやぁ~なんでそんな事言っちゃうのぉ~なみえちゃんってばぁ~…)」

「確かに良くないよね…て言うか…『俺の事を好き』?」
「違いますぅ~ しっかり聞いてください! 『浮浪雲さんの事を好きとか思っている訳じゃない!』ですぅ~」
「あぁ~確かにそう言っているね…でも前にも同じような事があったけど…本当は俺の事が好きなんでしょ~? (何気なく探りを…)」
「・・・そんな事絶対に無いですぅ~! 浮浪雲さんの事なんか…浮浪雲さんなんか…エーンエーン…」
「あっ! ごめんごめん…また泣かせちゃった…本当にごめんなさい 俺の事を好きなんて事は絶対に無いよね…(「そんな事絶対に無い」とか…夢の中でフラれた上に現実でもコレだ…俺の方が泣きたいよぉ~…)」
「浮浪雲さんの事…好きじゃ無くないもん…」
「ん? 好きじゃなく…ないもん? ってどっちなんだ? どっちなの?」
「も~分かってくれないなら大っ嫌いです! エーンエーン…」
「いや…本当にごめんなさい…ん~どうしよう…(前の時はギュッて抱きしめたら機嫌が直った様な気がするけど…もう好きな男の人がいるって聞いちゃったもんなぁ~どうしよう…)」
「エーンエーン…(なんで前みたいにギュッて抱きしめて慰めてくれないのよぉ~)」
「(少し時間を置くかな…?そうすれば落ち着くかもしれないな…)」
「エーンエーン…(もう なみえちゃんが泣いていても、なんとも思ってくれなくなっちゃったんだ…)」
「なみえちゃん…俺…どうすればいいかな? どうしたら許してくれるのかな?」
「もうどうでも良いよ…浮浪雲さんにとって なみえちゃんなんか どうでも良い子なんだから…」
「いや…どうでも良い子なんかじゃないよ! とっても大切な子だよ!」
「そんなの絶対に嘘だもん…浮浪雲さんは なみえちゃんの事が嫌いになっちゃったんだもん」
「嫌いになってなんかないよ とっても大切だし好きだよ」
「エーンエーン…前は『大好き』って言ってくれたのに、もう『好き』に格下げになっちゃったぁ~」
「えっ? あっ! 本当に なみえちゃんの事が『大好き』だよ! 本当・本当・マジだよ!(心の底からマジなんだけど…なみえちゃんには好きな男が居るんだよな…なんか虚しい…)」
「(ヒック・ヒック…) 本当に…本当になみえちゃんの事が『大好き』なの?(ヒック…)」
「本当に『大好き』だよ…(夢の中でも言ったけど…一目惚れだよ…叶わぬ恋だけど…)」
「(グスン・グスン…) またワガママ言っちゃって(グスン) ごめんなさい…(例え嘘でも良いから…『大好き』って言って欲しいもん)」
「また…泣かせちゃったね…本当にごめんね(抱きしめたい…けどそれは俺の役目じゃないんだろうな…)」

「ううん…もういいよ…(ギュッて抱きしめて『大好きだよ!』って言って欲しいな…だけど浮浪雲さんには 好きな子がいるから無理だよね…)」
「とりあえず…羽幌町に戻る準備をしようか?」
「うん…(やっぱり…無理だよね…ちょっと辛いな…)」

・・・ 超重い空気の中 会話も一切なく準備を終えて、フェリーに乗り込みました。 ・・・

「この後…羽幌町に着いたら何をしようか? 一日ゆっくりって言ったけど、ノープランだったんだ…ごめんね」
「別に大丈夫だよ…」

・・・ また無言の時間が続いた ・・・

「ねぇ浮浪雲さん…」
「ん? なに?」
「なみえちゃんって…本当は居ない方が良いんでしょ? (居ない方が良いって言われたらどうしよう…)」
「えっ?なんで? なみえちゃんには絶対に一緒に居て欲しい…じゃないと寂しいよ」
「えっ…本当にそう思ってくれているの?(ドキドキ…)」
「この先ずっと…俺の傍からいなくならないで欲しいって、本気で思っているよ!」
「(ヒック・ヒック…エーン・エーン…)」
「えっ?な・な・…ごめん…俺また何か悪い事を言っちゃったかな?本当にごめんなさい」
「(ヒック・ヒック)…違うよ…嬉しくて泣いちゃっただけだよ。嫌われちゃったかと思っていたから…」
「何度も言っているでしょ! 嫌いじゃ無いし 大切な子だし とっても大好きだよ」
「え・エーン・エーン…なみえちゃん 凄く嬉しいよぉ~ エーンエーン…」
「(ん~他に大好きな人がいるんでしょ~まぁ女の子はみんなのアイドルで居たいのかな…?)」
「(グスン・グスン…)また泣いちゃってごめんね…(ヒック・ヒック…)」
「そんな事は気にしなくて大丈夫だよ さてと…羽幌町に到着したし、まずはご飯を食べちゃおうか?」
「うん…」
「とりあえずお昼は羽幌フェリーターミナルにある『浜のかあちゃん食堂』で軽く済ませちゃおうね!」
「うん そこで良いよ」

浜のかあちゃん食堂

浜のかあちゃん食堂

<所在地>
北海道苫前郡羽幌町港町1-51
(羽幌フェリーターミナル)

<問合せ先>

090-3018-1186
<営業時間>

08:00~14:00(日曜営業)
<定休日>

1月~4月・9月~12月
※4月29日~8月28日まで休まず営業
※営業時間・定休日は変更する事もありますので、

店舗へご確認下さい。

「さてと…お腹も一杯になったし今日は何をしようか?」
「ん~島に行く前に色々と見ちゃったからねぇ~どうしようか?」
「少し元気になったかな? それじゃドライブで羽幌川の上流の方まで行ってみようか? ちょっと車から降りて疲れない程度に散歩してみるのも、たまにはいいかもね?」

「えっ…ん~浮浪雲さんは どうしても山の方で散歩をしたいの?」
「いや…暇だし北海道の大自然を肌に感じてみるのも良いかなってね なみえちゃんが嫌だったら散歩しなくてもいいよ」
「ん~ちょっと山の中を歩くのって怖いです」
「ん? 怖い? あぁ~ はははっ! 大丈夫だよ 別に変な事や襲ったりしないから安心してね…絶対約束するよ!」
「変な事…? 襲う…? い・いえ…そう言う事じゃないです。実際の場所は羽幌じゃなくて次の苫前なんだけど…100年ちょっと前に、ヒグマの悲惨な事件があった話を思い出しちゃって…ちょっと怖いです」
「ヒグマの事件? なんか凄い事件があったの? 嫌じゃ無かったら教えてくれる?」
「・・・はい…ちょっと怖いけど…頑張ってお話します」
「無理しなくてもいいよ ん~やっぱりやめておこうか?」
「大丈夫です! ちゃんと紹介はしたいので頑張ります」
「辛くなったらいつ辞めても良いからね」
「はい…それでは『三毛別羆事件』のお話をしますね」

「こんな感じに発生した凄惨な事件だったのです(ガクガク・ブルブル…)」
「なみえちゃん(震えている…) 話していて怖かったんだね…無理に説明させちゃってごめんね」
「エーンエーン…想像しただけでも怖かったし、亡くなった人たちが可哀そうで…子供さんとか妊婦さんも被害に遭ったって言うから…エーンエーン…」

「明日は苫前町に行くんだよね? 流石に【三毛別羆事件復元地】へ行こうって言わないからね」
「うん…なみえちゃんは怖いから行きたくない…ごめんね」
「謝らなくていいよ 嫌と思う場所に無理に連れて行かないから安心して大丈夫だよ!」
「でも…浮浪雲さんは行ってみたいんでしょ?(浮浪雲さんに何かあったら嫌だから、行って欲しくないな…)」
「ん~確かに少し興味があるけど…『苫前町郷土資料館』に行けば『三毛別羆事件』の資料などが展示されているらしいから、『苫前町郷土資料館』で詳しく分かるから良いよ。 それにヒグマに遭遇するかもしれないと思うと、俺も怖いからやめておくよ ハハハッ…」
「うん ありがとう…明日『苫前町郷土資料館』に行く前に紹介するね!」

「そう言えばさぁ~今日の宿泊場所の事なんだけど…13日に宿泊した【はぼろ温泉サンセットプラザ】でも良いかな?」
「あっ 焼尻島に向かう前に泊まったホテルでしょ? なみえちゃんは別に構わないよ(キャー またピッタシくっ付いて眠れるぅ~ドキドキ…)」

「それとさ…もし嫌ならば断わってくれてもいいけど、今日の夕暮れ時に…羽幌サンセットビーチで、サンセットを一緒に見てくれないかな?(好きな人が居るから断られるのかな…? でもOKしてくれたら…少しの間だけ恋人気分を味わえるよね…神様お願いします!)」
「えっ…べ・別に構わないよ 全然嫌じゃないし…急にどうしたの?(今日の浮浪雲さん何かいつもより優しい…もしかして今日こそ…ドキドキ)」
「ずっと急ぎ足で廻ってたから、なみえちゃんと一緒にサンセットをゆっくり見れなかったでしょ? (やったぁ~恋人気分を味わえる…けど飽くまでも気分だけなんだよなぁ~…気分だけって少し虚しさも感じるな…)」
「なみえちゃんはね ノシャップ岬のサンセットを二人で始めてみた時、とってもドキドキしながらサンセットを見ていたんだよ!(なんでドキドキしていたのかを 気が付いてよぉ~)」
「そうだったんだ? あの時って何か怖かったの?(えっ?あの時に俺って、怖がらせる様なヤバい事をしていたのか? それとも下心が見え見えで恐怖を感じていたとか?)」
「(ドキドキの理由はそっちじゃ無いよぉ~やっぱり気が付いて貰えないのか…涙) ドキドキの理由は怖かったからじゃ無いよ…」
「えっ? それじゃぁ~…(えっ?不治の病とかじゃないよね?)」
「それじゃ~…ってなぁに? (もしかして…やっと気が付いてくれたの?やったぁ~ ワクワク・ワクワク…)」
「もしかして…体調が悪かったの? ごめんね 無理をさせちゃって…」
「えっ! 違うよぉ~なみえちゃんは、いつも元気だもん (えっ…なんでそっち? 男女がサンセットを見てドキドキする理由って言ったら、普通分かるでしょ~!)」
「でも…胸のドキドキとか心配だし、そう言えば、よく胸がドキドキするって言っているよね? とりあえず明日病院で診察して貰おうよ! なみえちゃんに何かあったら大変だし…凄く心配だよ!」
「(え~~~っ!なんでそっちで話を進めるのぉ~) 体の方は心配しなくても大丈夫だよ…(ガックリ…)」

「本当に大丈夫なの? もし体調が悪くなった時には直ぐに教えてね! (気を使って隠しているのかな?)」
「う・うん…分かったよ(浮浪雲さん…なんでこんなに【乙女の気持ち】に鈍感なんだろう?)」

そして今回も運よく『デラックスツイン湯ったりプラン』で部屋をキープする事が出来て、サンセットの時刻にビーチへ向かいました。

「本当にサンセットってムードがあっていいよね…凄く落ち着いた気分になれるよ」
「うん…なんかこのまま二人きりの時間が止まって欲しいように感じるな…」
「そうだよね…(このムードならば…いま告白したら上手くいくんじゃないかな?…けど駄目だった場合には…もしかして本当に何処かに飛ばされちゃうのかな? なみえちゃんとずっと一緒に居たいな…)」
「ねぇ~浮浪雲さん…スマホで今のこの雰囲気に合いそうな歌をかけてよ…(また「CottonTime」を、かけてくれたら…なみえちゃん思い切ってみようかな? 浮浪雲さん…女心を分かってくれないし…)
「この雰囲気に合う曲…何が良いかなぁ~あまり歌って知らないんだよねぇ~ちょっと待ってて…」
「うん 待ってる…(ドキドキ・ドキドキ…なみえちゃん頑張れぇ~)」
「ん~じゃあ…またレベッカの曲…古い曲だけど良いかな?」
「えっ!(レベッカの曲…やった~これで思い切る事が出来る…勿論「cottonTime」だよね!) 全然いいよ!」

「それじゃかけるね!」

曲名:Maybe Toorrow
歌手:REBECCA
作詞:NOKKO
作曲:土橋安騎夫

疲れ果てた 身体横たえ
目を閉じて 今日を思い返す

汗にまみれて ただがむしゃらで
夢はまた遠い 1日だった

だけど明日は きっといいこと
あると信じてたいの Maybe Tomorrow

夜に吸い込まれ 心が寒くなる
子供の頃を 想い出すよ

一人ぼっちで 歩き始めたから
もうふり返える事は出来ないね

灰色の日に 行き詰っても
諦めは出来ないの Maybe Tomorrow

だけど明日は きっといいこと
あると信じてたいの Maybe Tomorrow

「この曲はどうかな? バラード系の曲で凄くいい曲でしょ? 『きっと明日は…』って…いつもダメダメな俺だから『きっと明日は…』ってね… ん? いつも『きっと明日は…』って後回しにするからダメダメなのか? アハハハッ…」
「浮浪雲さんはダメダメなんかじゃないよ! 凄く良い人だもん 自分の事をダメダメとか言わないでください!」
「えっ…あっ! ご・ごめんなさい…これからは気を付けるね。でもこの曲の『きっと明日は』って…後回しにしているマイナスっぽい感じもするけど…俺は『いつまでも諦めない』プラスな考えの歌だって思っているんだよ…」
「そうか!…例え今日は駄目だったとしても…きっと明日は…って事なんだね?(なみえちゃんも絶対に諦めないもん! でも…なんで「CottonTime」を掛けてくれなかったの?エーンエーン…)」
「そうそう! そう考えると勇気が出て来るでしょ!」
「なみえちゃんは…また「CottonTime」をかけてくれるのかと思ったんだよね…」
「えっ? だって…この前…ん~(この前…嫌いって怒った事を忘れているのか? でも旨く話を合わせて置こう…) あぁ~あの曲も凄く良い曲でしょ! 俺も好きな曲なんだよね」
「うん♪ なみえちゃんも大好きなんだよ! 例えば…例えばだよ? ここでいま本当に浮浪雲さんと なみえちゃんがKissをしちゃってたとしても…周りの人に顔を見られないから大丈夫…って事なんだよ! (いくら女心が分からなくても…ここまでダイレクトに言えば…流石に気が付いてくれるよね? 今度こそ初めての…ん~っ!)」

「そうそう そういう歌だったよね (ん? 目を瞑っている…柔らかそうな唇に吸い寄せられそうだ…いやいや…この前それで怒られたばかりだろ!)」
「(浮浪雲さん…早く…他の人に見られちゃうよぉ~)」
「(ん~…それに好きな人がいるって言っていたし…あっ!そう言えばさっき『そんな事絶対に無い』って言い切られていたんだ…ここでKissなんかしたら、夢のようにマジで何処かに飛ばされちゃうんじゃないか?…ん~我慢・我慢…って、いつも我慢ばかりだな…)」
「(浮浪雲さん…なんで来てくれないの…こんな状況になったら10人中12人が【チュー】しちゃう状況でしょ~)」
「(ヤバイ…無言状態が続くと…いつものパターンだと、この後は喧嘩になっちゃうよね?…何か言わないと…) ん~ (何を話せば良いんだぁ~!)」
「(ん~って?…これって来る・来る…きっとそろそろ来てくれるぅ~今度こそ初めての…ん~っ!)」

「や・やっぱり…今日くらいに天気が良いと…夕日も凄く綺麗に見えるねぇ~(;^_^A」
「えっ? なんで…? (どういう事なの? キスしてくれるんじゃなかったの…?)」
「ん? なんでって…何が?」
「・・・もういいよ…エーン・エーン…(思い切ったのにぃ~)」
「えっ? なみえちゃん どうしたの…? 俺 また何か酷い事しちゃったかな? 本当にごめんなさい (ん?やっぱりあの無言がいけなかったのか?)」
「分かってくれないなら もういいよ! 早くホテルに帰ろう!(もぉ~浮浪雲さんのバカーッ!)」
「えっ? 分かってくれないって…ん~やっぱりわからない…何に怒っているのか教えて…」
「・・・しらないっ!(フン!)」

「いや…本当に分からないんだって…本当に怒らせちゃって ごめんなさい…」
「べぇ~だ!(ふんっ!)スタスタスタ…」
「あっ! なみえちゃん待って…(何を怒っているんだろう? 本当に分からない…)」
「(折角 今日の浮浪雲さんは凄く優しいって思ってあげたのに…もう浮浪雲さんなんか大っ嫌い!)」

・・・ と言った感じで…毎度の事ながら、喧嘩したままホテルへ直行 ・・・

「な~み~え~ちゃん♪ なんでさっきは急に怒っちゃったの?」
「全然怒って無いです(フンッ!)(浮浪雲さんがなみえちゃんの気持ちを分かってくれないからだよ! 折角思い切って頑張ったのに…)」

「(ヤバイ…まだかなり怒っているな…)やっぱりサンライズってムードがあって凄く良いよね?」
「ムードはあっても…浮浪雲さんがそのムードを滅茶苦茶にするから、今日は全然よく無かったです!(べーっだ!)」
「えっ?ムードを滅茶苦茶って…(ん?『cottonTime』じゃなくって、『Maybe Tomorrow』って気分じゃなかったのか?) そっか…かけた曲が良く無かったね…ごめんね」
「違うよ…『Maybe Tomorrow』も良い曲だけど、浮浪雲さんがいけないんだもん」
「えっ?俺が…ん~夕陽と曲でしょ?…どこがムードを壊したの? って言うか…ん? ムードが良かったら何があるの?」
「だって…なみえちゃんが目を瞑ったのに、浮浪雲さんは全然分かってくれないんだもん」
「…? あっ! あぁ~あのタイミングは なみえちゃんの気持ちに併せて、一緒に目を瞑って曲を聴けば良かったんだね! そこまで気が回らないでごめんなさい」
「(えっ?本当に目を瞑った意味を分かってないの?ガーン…) 目を瞑って欲しかったんじゃなくて…ん~もうそんな事どうでもいいよ!(もう本当に大っ嫌い!)」

「い・いや…なみえちゃんの気持ちをもっと知りたいから…教えてくれないかな?」
「べーっだ! 教えてあげないよぉ~だ! そんなの自分で気が付かないといけないんだもん(フンッ!)」
「確かに気が付いてあげられない俺が悪いんだけど…」
「もういい! もう温泉に入ってくる!(スタスタスタ…)」
「えっ…ちょっと待って俺も一緒に行くよ」

・・・そんなこんなで温泉に…夕ご飯…そしてそろそろ寝る時間に・・・

「ん~今日はどうやって寝るつもりなのかな?」
「いつもと一緒です」
「そっか…それじゃそろそろ寝ようか?」
「はい…」
「あの…なみえちゃん…」
「なんですか?」
「今日は…腕枕…どうするのかな?」
「浮浪雲さんが、なみえちゃんに「腕枕をしたい」ってお願いするなら、してあげても良いです」
「ん~そっか…それじゃ俺の腕枕で眠ってくれるかな?」
「うん ありがとう…」
「(ん? なんか急に素直だな…) 今日もまた怒らせちゃってごめんね…」
「なみえちゃんも、また勝手に怒っちゃってごめんね(腕枕して貰えると、なんか落ち着くな…)」
「本当に俺ってダメダメだよねぇ~あっ! ごめん…また自分の事をダメダメと言っちゃった…」
「もう浮浪雲さんってば…自分の事を悪く言っちゃダメだよ」
「ん~昔から自分に自信が無いんだよねぇ~だから直ぐに言っちゃうんだよね」
「浮浪雲さんは本当に優しくて良い人だよ…(とっても大好きだよ)」
「そんな事無いって…なみえちゃんの気持ちに気付いてあげられないし…」

「でも…いま腕枕はしてくれているでしょ?(凄く幸せだよぉ~)」
「なみえちゃん 腕枕が好きなんでしょ?」
「うん 大好きだよ♪(浮浪雲さんの腕枕だから好きなんだよ…)」
「(えっ?『大好き』って…いやいや…これは『腕枕が大好き!』って事だよね? それにしてもマジで可愛い…この危険な距離…ヤバイ…でも我慢しなくちゃ…)」
「あれっ?寝ちゃったの?」
「い・いや…まだ寝て無いよ…」
「返事が無かったから…寝ちゃったのかと思った」
「ごめん・ごめん…ちょっと…ん~何かこの感じって…まるで恋人同士みたいだよね?」
「そ・そうだね…(えっ? 恋人同士みたいって…キャー恥ずかしい)」

「なみえちゃんは好きな人がいるんでしょ? 俺とこんな感じの雰囲気になっていても良いの?」
「えっ…(どうしよう…でも浮浪雲さんには、心に想っている人が居るし…でも浮浪雲さんの事が好き…) なみえちゃんは腕枕が好きだし…それに一人で寝るのが怖いからだよ…」
「(ん~本当に好きな人は浮浪雲さんなんだよ♪ なんて言ってくれれば嬉しいんだけどねぇ) 最初から一人で寝るのが怖いって言ってたよね。腕枕&抱き枕担当って事でね ハハハッ…」
「そうそう♪ なみえちゃんが心地よく眠れるように頑張って下さいね! (だめぇ~なみえちゃ~ん…なんでそんな事を言っちゃうのぉ~)」
「はい…なみえ姫の為に頑張って任務遂行します!」
キャハハハ…浮浪雲さん面白~い♪ (それって なんか・なんか違うよぉ~( ノД`)シクシク…)」
「ん~そろそろ寝ようか?」
「うん…おやすみなさい」
「おやすみなさい…」



(ふ~っ…俺ってなんか凄くないか? もう半月もこんな『オアズケ状態』を我慢し続けているって…もしかして大馬鹿なのか?)
(100%好きなタイプの可愛い子の寝顔を見ながら…我慢するってマジで辛いな…)
(この寝顔は絶対に反則だよ! マジで我慢限度を超えてしまいそうだ…)
(もしかして…このまま襲っちゃっても…実は
HappyEndになるとか…?)
(でもこの前は思いっきり怒られたしなぁ…シチュエーション? たぶん寝込みを襲うのはBestなシチュエーションゃ無いよなぁ~)
(でも…ここで既成事実を作っちゃえば…好きな人より目の前の人を…?)
(いや…きっとまた思いっきり引っ叩かれるよなぁ~やっぱり我慢しかないのかな?)
(昨夜の夢が悪かったよね? このまま調子に乗って告白したら…やっぱり
『クビ』になるのだろうか? あっ!夢の最後に何処に飛ばされたのかを覚えてない…)
(何処に飛ばされるのだろう? どこかの無人島とか? まさか…富士の樹海の「ど真ん中」とか? 海外とかも選択肢としては「有り?」だよな…はっ!まさかの「北」とかヤバすぎだよね…)
(取り合えず…我慢して寝た方が良さそうだね…おやすみなさい…)

【なみえちゃんの独り言Time】
こんにちわ みんな元気にしてた? 「なみえちゃんの独り言Time」が始まります。

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はぁ~本当に浮浪雲さんには参っちゃうよ…
なんであんなに女心が読めないのかな? だって今日はあんなに思い切って誘いを掛けたのに…絶対に100人中1,000人位は【チュー】しちゃう様な状況なのに…気が付いてくれないんだよぉ~ 絶対に、ど~かしているよね?
・・・もしかして…本当に なみえちゃんには興味が無いのかな? やっぱり好きな子の存在が邪魔しているのかな? でも今は なみえちゃんとずっと一緒に居るんだから…一緒のお布団で、こんなにくっ付いて寝ているんだから…その意味に気が付いて欲しいよぉ~好きな人じゃ無ければ一緒に寝たり…腕枕なんか絶対に嫌だもん。どうしたら気が付いてくれるだろう…
はっ!もしかして本当は…「男性にしか興味の無い人」だったりするのかな? そんなの嫌だぁ~浮浪雲さんはNormalな人であって欲しいよぉ~ どこの誰だか分からない女の子じゃなくて…目の前に居る【なみえちゃん】の事だけを見てぇ~!