「稚内公園」から宗谷海峡と樺太を望むモニュメント「氷雪の門」に込めた思いは「望郷の念」
それではまず稚内って名前の由来は、アイヌ語の「ヤムワッカナイ(ラテン翻字: yam-wakka-nay)」との事です。そして稚内市にはマスコットキャラクターの「りんぞうくん」と「出汁之介(だしのすけ)」って言う2つのご当地キャラクターがいます。「りんぞうくん」は、「間宮海峡」を発見した「間宮林蔵氏」をモチーフとして、「間宮海峡発見 200 年」の記念に作られたキャラクターで、「出汁之介(だしのすけ)」は、稚内の「抜海港」に現れる野生の「ごまアザラシ」が「出汁之介」の正体です。好物の利尻昆布を食べすぎて下半身が昆布になったらしいとの事です。
そして絶対に「利尻島」「礼文島」に向かう前に、『稚内公園』にある宗谷海峡と樺太を望む「氷雪の門」を観ないとダメです! この稚内公園からは市街地と稚内港を一望する事が出来ます。隣接している森林公園と合わせると100ヘクタールの広さがあり、道北地方で言うと一押しの桜の名所になっています。最北の土地と言う事もあり5月中旬頃が見どころとなる「エゾヤマザクラ」「八重桜」等が人々の目を癒してくれます。ここの公園には数々の「稚内市開基百年記念塔」「北方記念館(有料)」などがあり、中でも代表的なモニュメントが、樺太への望郷の念の詰まった「氷雪の門」となっています。この「氷雪の門」は両端に8mの望郷の門が立ち、中央に女性の像が立ち望んでいる先には樺太(サハリン)の島影が浮かんでいます。
【稚内公園】
<所在地>
〒097-0022
北海道稚内市中央(稚内駅から徒歩で約30分)

【氷雪の門】
氷雪の門とは。日本の領土としてあった樺太で戦争だけでなく、亡くなった全ての日本人の為に1963年(昭和38年)、樺太関係者の手により建立された慰霊碑です。両端には望郷の門(高さ8m)が建ててあり、中央に2.4mの女性の像が建っています。この女性の像は、戦争で受けた苦しみを表現する『苦しんだ顔』、家族・樺太の全てを失った事を『開いた手の平』を見せる事で表現し、その悲しみ・苦しみから早く解放され立ち上がる事を表現している『足』で、その姿もって全てを物語っています。

【九人の乙女の像】
真岡郵便電信局に残留して連絡業務を行っていた12名の内の9名の女性が、ソ連軍が侵攻して来た際に青酸カリなどを使い自決し、戦後に英霊として顕彰し、樺太関係者及び遺族により建立された九人の乙女の像です。
高さ1.8m・幅2.4mの屏風風に作られていて、交換手姿の乙女のレリーフ、乙女たちの別れの言葉、9名の名前と碑文が刻まれています。
[別れの言葉]
「皆さん これが最後です さようなら さようなら」

【昭和天皇・皇后和歌の碑】
1968年に訪問した昭和天皇と香淳皇后が後日、感銘を和歌に託した碑
[文面]
御歌「樺太に つゆと消えたる 乙女らの みたまやすかれと たゞいのりぬる」
【南極観測樺太犬記念碑】
【樺太犬供養塔】
日本初の南極観測参加(昭和32年)の際に、現地物資輸送手段として編成された『犬ぞり隊』として南極に向かった樺太犬達を記念及び供養した像です。この樺太犬達の話は名優・高倉健主演の映画『南極物語』として知っている人も多いと思います。毎年8月上旬に、この場所で慰霊祭が執り行われています。
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